テトラポッドの隙間や岩の割れ目にエサを落とすだけで、ガツン!と食いついてくる魚がいます。それがカサゴです。穴釣りと呼ばれるこの釣り方は、仕掛けがシンプルで道具も最小限、しかも年間を通じて楽しめるという手軽さが魅力です。初心者でも最初の1匹を手にしやすい釣り方として、多くの釣り人に親しまれています。
この記事では、カサゴを穴釣りで狙うための仕掛け・道具・釣り方のコツを詳しく解説します。「まだ魚を釣ったことがない」という人にもおすすめの釣り方なので、ぜひ参考にしてください。

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カサゴってどんな魚?
カサゴは「根魚(ロックフィッシュ)」と呼ばれるジャンルの魚で、岩場やテトラポッドの隙間など、障害物の周りに住み着いています。体長は15〜30cm程度で、大きな頭と大きな口が特徴的です。地方によっては「ガシラ」「アラカブ」とも呼ばれます。
周年狙えるターゲットで、水温が下がる冬場でも活発にエサを追う貴重な魚です。味も良く、煮付けや唐揚げにすると絶品です。
穴釣りとは?
穴釣りとは、テトラポッド(消波ブロック)の隙間や石積み堤防の穴に仕掛けを落とし込んで、根魚を狙う釣り方のことです。ポイントまでの距離が近いため遠投は不要で、竿も短いものでOKです。タックルも仕掛けも非常にシンプルなのが最大の強みです。
- 遠投不要で短い竿でOK
- 仕掛けはブラクリ1つでシンプル
- 年間を通じて楽しめる
- カサゴ以外にもメバル、ソイ、アイナメなどが釣れる
- 釣り具一式が5,000円以下で揃う
穴釣りに必要なタックル
ロッド
穴釣りに使うロッドは、1〜1.8m程度の短い竿が扱いやすいです。テトラポッドの隙間で操作するため、長い竿だと取り回しが悪くなります。釣具店で売られている安価なコンパクトロッドや、穴釣り専用の短いロッドが最適です。バスロッドやトラウトロッドなど手持ちの短めのロッドでも代用できます。
リール
小型のスピニングリール(1000〜2000番)か、小型のベイトリール(両軸リール)が使われます。ベイトリールのほうがクラッチを切るだけでラインを送り出せるため、テンポよく穴を探っていけます。ただし、スピニングリールでも十分に楽しめるので、手持ちのもので問題ありません。
ライン
ナイロンライン3〜4号が基本です。根ズレ(岩やテトラに擦れること)が多い釣りなので、ある程度太めのラインを使うのがコツです。PEラインは根ズレに弱いため、穴釣りにはあまり向きません。
穴釣りの仕掛け:ブラクリが定番
穴釣りの仕掛けはブラクリがド定番です。ブラクリとは、オモリと針が一体化した仕掛けで、狭い隙間にスルリと入り込むように設計されています。根掛かりしにくい構造なのも穴釣りに最適な理由です。
ブラクリの号数は2〜5号が一般的で、テトラの隙間が狭い場所では軽め(2〜3号)、隙間が広い場所や潮が速い場所では重め(4〜5号)を使います。針のサイズもブラクリに合わせて設定されているので、そのまま使えば問題ありません。
ブラクリ以外にも、ジグヘッドにワームをセットした仕掛けでも穴釣りは可能です。ワームは匂い付きのものを選ぶと、エサに近い集魚力が期待できます。


穴釣りに使うエサ
穴釣りで使うエサは以下の通りです。
- アオイソメ:万能エサの代表格。カサゴだけでなくメバルやアイナメにも効く
- サバの切り身:匂いが強く集魚力が高い。エサ持ちが良いのもメリット
- オキアミ:小型のカサゴでも食いやすいサイズ感
- キビナゴ:大型のカサゴに効果的
コスパ重視ならサバの切り身がおすすめです。スーパーで安く手に入り、エサ持ちも良いので長時間の釣りにも対応できます。切り身は1cm幅くらいの短冊状にカットして使いましょう。
生きたエサの扱いが苦手な人や、余ったエサの保管に困りたくない人には、常温で持ち運べる人工エサを使うという手もあります。
穴釣りの実践テクニック
基本の釣り方
- テトラポッドの隙間を見つける(暗くて奥が見えない穴が狙い目)
- ブラクリにエサを付け、隙間にそっと落とし込む
- オモリが底に着いたら、竿先をゆっくり上下させてエサを揺らす(リフト&フォール)
- アタリがなければ2〜3回誘って次の穴へ移動
- アタリが出たら一気にリールを巻き上げる
アタリへの対応
カサゴのアタリは「コンコン」という明確なものが多いです。アタリを感じたら、間髪入れずに巻き上げるのが鉄則です。カサゴは根に潜る習性があるため、少しでもモタモタしていると根に入られてしまい、引っ張り出せなくなります。掛かったら即座にリールを巻き、テトラから引き離しましょう。
この強引なやり取りに耐えるためにも、ラインは根ズレに強い太さのものを巻いておきたいところです。
ランガンスタイルで攻める
穴釣りの基本は「ランガン(ラン&ガン)」です。一つの穴に時間をかけすぎず、反応がなければどんどん次の穴へ移動します。1つの穴で2〜3回誘って反応がなければ移動というテンポが効率的です。カサゴは居ればすぐに食いつくタイプの魚なので、粘るより足で稼ぐほうが釣果につながります。


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穴釣りで釣れる他の魚
穴釣りではカサゴ以外にも、さまざまな根魚が釣れます。
- メバル:カサゴと並ぶ根魚の代表格。やや上の層にいることが多い
- ソイ(ムラソイ・クロソイ):カサゴに似た体型で、夜行性が強い
- アイナメ:冬場に大型が期待できる根魚。引きも強い
- ギンポ:小型だが天ぷらにすると絶品
穴釣りの注意点と安全対策
- テトラポッドの上は滑りやすいので、スパイクシューズやフェルトソールの靴を履く
- テトラの隙間に足を踏み外さないよう慎重に移動する
- 単独釣行は避け、できれば複数人で行動する
- ライフジャケットは着用すること
- カサゴの背びれにはトゲがあるので、フィッシュグリップで掴む
よくある質問(Q&A)
Q. 穴釣りは冬でもカサゴが釣れますか?
A. 釣れます。カサゴは低水温にも強い魚で、冬場でも活発にエサを追います。むしろ他の魚が釣りにくくなる冬こそ、穴釣りでカサゴを狙う絶好のシーズンです。
Q. 穴釣りの道具一式の予算はどれくらいですか?
A. ロッド・リールのセットが2,000〜5,000円程度、ブラクリが数百円、エサが500〜1,000円程度です。合計3,000〜7,000円で始められる、お財布に優しい釣りです。
Q. ブラクリ以外の仕掛けでも穴釣りはできますか?
A. ジグヘッド+ワームや、胴突き仕掛けでも穴釣りは可能です。ただし、ブラクリが最もシンプルで根掛かりしにくいため、まずはブラクリから始めるのがおすすめです。
Q. 根掛かりが多くて困ります。対策はありますか?
A. 底まで落とさず、途中で止めてみる方法が有効です。カサゴは底だけでなく中層付近にいることもあります。また、ブラクリのオモリを軽くするとスルリと抜けやすくなり、根掛かりが減る傾向があります。
穴釣りのベストな時期と時間帯
シーズン
カサゴの穴釣りは年間を通じて楽しめるのが大きな強みです。ただし、季節によって釣りやすさに多少の差があります。
- 春(3〜5月):水温が上がり始め、カサゴの活性も上昇。産卵後の個体が積極的にエサを追う
- 夏(6〜8月):小型が多いが、活性は高い。暑さ対策をしっかりして楽しみましょう
- 秋(9〜11月):良型が釣れやすい時期。エサを活発に食べて体力をつける季節
- 冬(12〜2月):他の魚が釣りにくくなる中、カサゴは変わらず釣れる。穴釣り師にとっての黄金期
時間帯
穴釣りは日中でも十分に釣れますが、朝マヅメと夕マヅメはカサゴの活性が特に高くなります。また、夜行性の傾向があるため、日没後に大型が食ってくることも多いです。
暗いテトラの上を歩くことになるので、両手が空くヘッドライトは夜の穴釣りでは必需品です。
穴釣りの上達テクニック
穴の見極め方
すべてのテトラの穴にカサゴがいるわけではありません。魚が潜んでいやすい穴には特徴があります。
- 奥が暗くて見えない穴:奥行きがあり、魚の隠れ家になっている可能性が高い
- 潮が出入りしている穴:新鮮な海水が流れ込む穴にはエサも集まりやすい
- 日陰になっている穴:カサゴは暗い場所を好むため、日が当たらない穴が狙い目
エサのローテーション
アオイソメで反応がなければ、サバの切り身に変えてみるなど、エサを変えることで反応が変わることがあります。匂いの強いエサはカサゴを穴から誘い出す効果があるので、マムシ(本虫)なども試してみる価値があります。
カサゴの美味しい食べ方
カサゴは白身魚として非常に美味しく、さまざまな料理に向いています。
- 唐揚げ:丸ごと揚げるとカリカリの骨まで食べられて絶品。小型のカサゴに最適
- 煮付け:甘辛い煮汁がカサゴの身に染み込んで、ご飯が止まらなくなる一品
- 味噌汁:カサゴの出汁が効いた味噌汁は漁師飯の定番。頭と骨からいい出汁が出る
- 刺身:25cm以上の良型なら刺身でも楽しめる。コリコリした食感と上品な甘みが特徴
ただし、美味しく食べるには持ち帰りの温度管理が肝心です。ランガンで移動する穴釣りなら、肩掛けできる小型のクーラーボックスが使いやすいです。


Q. 穴釣りで使うロッドは専用品じゃないとダメですか?
A. 専用品でなくても大丈夫です。バスロッド、トラウトロッド、コンパクトロッドなど、1〜2m程度の短めの竿であれば何でも使えます。重要なのは長さで、テトラの隙間で操作できる短さがあればOKです。釣具店で2,000円前後で買えるコンパクトロッドセットでも十分に穴釣りは楽しめます。
まとめ
穴釣りは、テトラポッドの隙間にブラクリを落とすだけのシンプルな釣りでありながら、カサゴをはじめとする根魚との出会いを楽しめる奥深い釣り方です。道具が少なく予算も抑えられるので、釣り初心者の最初の1匹にも最適な釣法と言えます。
アタリがあったら即巻き上げ、反応がなければテンポよく次の穴へ。この「ランガン」の楽しさを体感してください。安全装備を忘れずに、テトラポッドの宝探しに出かけましょう。
参考情報:SHIMANO カサゴの特徴と釣り方 | つり人オンライン 穴釣り入門 | TSURINEWS 穴釣り入門


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