PEラインを使った釣りでは、メインラインとショックリーダーを結束する「システム」が欠かせません。その中でも最もポピュラーで信頼性が高いのがFGノットです。
FGノットは摩擦系ノットの一種で、PEラインをリーダーに編み込むことで強力な結束力を生み出します。結束強度は90%以上ともいわれ、結び目がスリムでガイド抜けが良いため、キャスティングゲームとの相性が抜群です。
「FGノットは難しい」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、手順を一つずつ確認しながら練習すれば、初心者でも習得できます。この記事では、FGノットの結び方を手順ごとに丁寧に解説します。
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FGノットとは
FGノットは、PEラインをリーダー(ナイロンまたはフロロカーボン)に交互に編み込み、摩擦力で結束するノットです。結び目を作るのではなく「編み込み」で固定するため、結束部がとてもスリムに仕上がります。
FGノットのメリット
- 高い結束強度:正しく結べば90%以上の結束強度を発揮
- スリムな結び目:ガイドの通りが良く、キャスト時にライントラブルが起きにくい
- 引けば引くほど締まる構造:ファイト中に緩む心配がほとんどない
FGノットのデメリット
- 習得に練習が必要:最初は20分以上かかることも珍しくない
- 結び方を間違えると強度が出ない:手順を正確に踏むことが重要
- 風の中や暗闇では結びにくい:現場よりも自宅で事前に組むのが理想


FGノットに必要な準備
用意するもの
- PEライン:リールに巻いてある状態、または糸を引き出して使う
- ショックリーダー:ナイロンまたはフロロカーボン(PE号数の3から4倍のポンド数が目安)
- ハサミまたはラインカッター:PEライン対応のものがベスト
- ライター:PEラインの端処理に使用(ヒゲ処理用)
練習のコツ
初めて練習するときは、太めのPEライン(1.5号以上)と太めのリーダー(5号以上)を使うと、ラインが見やすく編み込みの感覚をつかみやすいです。
FGノットの結び方(基本手順)
ステップ1:PEラインにテンションをかける
PEラインをピンと張った状態にします。リールのドラグを締めてロッドにセットした状態でもいいですし、PEラインの端を口にくわえたり、足の指に引っかけたりする方法もあります。PEラインがたるんでいると編み込みがうまくいかないため、テンションをかけた状態を維持するのが最重要ポイントです。
ステップ2:リーダーをPEラインに交互に編み込む
リーダーの端をPEラインの下から通し、PEラインの上を越えて、また下から通す動作を繰り返して編み込んでいきます。リーダーを上下交互にPEラインに編み込んでいくイメージです。
編み込みの回数は片側8から10回、合計16から20回が目安です。上下1回ずつで1セットとカウントします。回数が少なすぎると強度が不足し、多すぎると結び目が長くなってしまいます。
編み込むときは、1セットごとにPEラインを左右に引いて締め込みます。最後にまとめて締めるのではなく、こまめに締めながら進めるのが強度を出すコツです。
ステップ3:仮止め(ハーフヒッチ)
編み込みが完了したら、PEラインの端糸でPEラインの本線とリーダーをまとめてハーフヒッチ(止め結び)を1回行います。このハーフヒッチで編み込みがほどけるのを防ぎます。
ステップ4:本締め
仮止めができたら、リーダーの端を歯でくわえるか固定し、PEラインの本線を一方の手で、PEラインの端糸をもう一方の手で持って、思い切り引っ張って締め込みます。
このとき、ラインを湿らせてから締め込むと摩擦熱によるダメージを防げます。しっかり締め込めたときは手応えで感覚がわかるようになります。
ステップ5:ハーフヒッチで仕上げ
本締めが完了したら、PEラインの端糸でハーフヒッチを5から8回繰り返します。ハーフヒッチは同じ方向にならないよう、1回ごとに方向を交互に変えるのがポイントです。同じ方向のハーフヒッチが続くと、結び目が螺旋状になって強度が落ちます。
ステップ6:端処理
仕上げのハーフヒッチが完了したら、リーダーの余り(編み込み部分から出ている端糸)をカットします。PEラインの端糸は、最後のハーフヒッチから2mm程度残してカットし、ライターで軽く炙ってコブを作ると、すっぽ抜け防止になります。
ライターでPEラインを炙るときは、火をつけてすぐ消す程度の一瞬で十分です。炙りすぎるとPEラインが焼き切れてしまいます。また、リーダーの端はライターで炙らず、ハサミでカットするだけにしてください。


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FGノットがうまくいかないときの原因と対策
編み込みがゆるい
PEラインのテンションが足りないことが原因です。PEラインをしっかりピンと張った状態で編み込みましょう。テンションが足りないと編み込みの隙間ができ、結束強度が大幅に低下します。
結び目から切れてしまう
締め込み時に摩擦熱でPEラインが弱っている可能性があります。締め込む前に唾液や水でラインを湿らせる習慣をつけましょう。
ハーフヒッチが螺旋状になる
ハーフヒッチの方向が偏っている証拠です。1回ごとに左右交互に方向を変えることで、まっすぐな仕上がりになります。
結び目が大きくなりすぎる
編み込み回数が多すぎるか、ハーフヒッチの回数が多すぎることが原因です。編み込みは片側8から10回(合計16から20回)、ハーフヒッチは5から8回を目安にしましょう。
ノットアシストツールの活用
FGノットの習得に苦戦している方には、専用のノットアシストツールが便利です。第一精工の「ノットアシスト2.0」は、PEラインとリーダーをツールに固定した状態で編み込みができるため、初心者でも安定した品質のFGノットが組めます。
ただし、ツールに頼りきりだと釣り場でツールを忘れたときに困るので、最終的には手で組めるようになるのが理想です。ツールは「手結びをマスターするまでの補助」として活用するのがおすすめです。
FGノットが活躍する釣りスタイル
FGノットは特に以下のような釣りで活躍します。
- シーバスフィッシング:PE0.8から1.5号にフロロリーダー16から25ポンドの組み合わせが定番
- ショアジギング:PE1.5から3号にフロロリーダー30から50ポンドで大型青物に対応
- エギング:PE0.6から0.8号にフロロリーダー8から12ポンドでアオリイカを狙う
- アジング・メバリング:PE0.3から0.6号にフロロリーダー3から6ポンドのライトタックル
- オフショアジギング:PE3から6号にナイロンリーダー80から130ポンドでビッグゲームに挑む
よくある質問(Q&A)
Q. FGノットの練習はどれくらい必要?
個人差はありますが、10回から20回練習すれば手順を覚えられるという方が多いです。毎日5分ずつ練習すると、1から2週間でスムーズに結べるようになります。
Q. FGノットの代わりに使えるノットは?
SCノットやノーネームノットはFGノットよりも簡単に組めますが、結束強度やガイド抜けではFGノットに及びません。まずは簡単なノットから始めて、徐々にFGノットへステップアップするのもおすすめです。
Q. 編み込みの回数は何回がベスト?
PEラインの号数にもよりますが、一般的には片側8から10回(合計16から20回)が推奨されています。細いPEライン(0.6号以下)の場合は、やや多めに編み込むと安定します。
Q. リーダーの長さはどれくらい取る?
一般的には1から1.5m程度が標準です。根ズレが多い場所や大型魚を狙う場合は2m以上取ることもあります。逆にトラブルを減らしたいなら1m程度に抑えると、ガイドとの干渉が少なくなります。
Q. FGノットを釣り場で組む自信がない場合は?
自宅で事前にPEラインとリーダーを結束しておくのが安心です。リーダーの先端にスナップを結んでおけば、釣り場でのルアー交換もスムーズに行えます。予備のリーダーシステムを2から3セット作っておくと、万が一のラインブレイク時にも慌てずに対応できます。
Q. FGノットとSCノットはどちらがおすすめ?
結束強度とガイド抜けの観点ではFGノットが上回ります。一方、SCノットは手順が簡単で初心者でも短時間で組めるのが利点です。まだFGノットに自信がない段階では、SCノットを使いながら少しずつFGノットの練習を進めるのが現実的な方法です。ライトゲーム(アジング・メバリング)ならSCノットでも十分な強度が得られます。
Q. FGノットのハーフヒッチを交互に変えるコツは?
ハーフヒッチの方向を交互にするには、端糸を通すループの向きを毎回意識的に変えることがポイントです。「上から通す→下から通す→上から通す」のリズムで覚えると間違いにくくなります。仕上がったハーフヒッチが一直線に並んでいれば正解、螺旋状にねじれていたら方向が偏っているサインです。
FGノットの動画解説を見たい方は、TSURI HACKのFGノット解説記事がイラスト付きでわかりやすいです。メーカー公式の解説としては、ダイワ公式のFGノットページが参考になります。
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